1.名称等
FINE FOOD AUSTRALIA 2019
期間
2019年9月10日(火) ~ 9月13日(金)
場所
SYDNEY INTERNATIONAL EXHIBITION CENTRE
出展企業
一般社団法人 全日本菓子輸出促進協議会(以下「JAPAN TACOM」)
出展企業:6社
(株)黄金糖、ノーベル製菓(株)、(株)鈴木栄光堂、丸京製菓(株)
(株)ギンビス、(株)エイワ
参加人員:10名(事務局含む。)
本展示会への参画については、農水省様の補助事業として出展させて頂いていた。農水省様には新規販路開拓の大きな後ろ盾を頂いている。
展示会会場
2.全般
本展示会への出展は、JAPAN TACOMとしては昨年に引き続き2回目であった。なお、昨年の展示会場はメルボルンであったが今年はシドニーで開催であった。
オーストラリアは空港等で旅行客等による海外からの食料品の持ち込みに非常に神経を使っている印象があるが、展示会に出展する者たちの中には空港税関で荷物がストップしてサンプル展示できないブースも散見された。なかなかに厳しい状況にあると認識した。基本的には肉や果物等の生ものの持ち込み規制が厳しいとのことであった。当協議会のものについては、今回はサンプル等税関に関して問題はなかった。
展示会の申し込みについても、代理店が日本にあるが代理店の手数料が非常に高く、とても代理店にお願いできる金額ではないため自前で処理した。結果的に、様々な書類を提出するように言われその対応に追われたがなんとか出展にこぎつけた。
なお、展示会会期中を通じてであるが、昨年の会場のメルボルンは、盗難等の心配をする必要もないような大らかな環境であったが、シドニーはアジア系の人間が殊の外多く注意が必要だとおもった。
ポスターやカタログを手荷物で運んだ。
税関で、荷物が多く心配したが、展示会用ポスターだと職員に説明するとすんなり通過。
以下に展示会の状況及び所見を記す。
3.展示会の様相
❶準備日(9/9)
昨年は、ブースの設置等が全くできてなく戦々恐々として展示会場に入ったが、今年は結構他の展示会場と同じように出来ていた。シドニーの方が展示会に慣れていると感じた。バッジ受領も意外とスムーズに処理できた。
当協議会の展示ブースは1Fでエスカレーターの降り口にあり、場所としては良好なところであった。
・渡された準備作業の黄色いベストを着て展示作業を実施
・ベストを着てないと常に着ておけと注意を受ける。
5時くらいまでには一応の形が出来たので、サンプル陳列は明朝することとした。
❷展示会期間中(9/ 10~9/13)
初日に早めにブースに来てサンプル展示や集合しての朝礼及び注意事項等の伝達を実施した。
<期間中の様相>
<各社商談風景>
来場をお願いしていたオーストラリアの商社様に来て頂きました。
結構濃い内容の商談が各社とも出来ました。
4.その他
❶通関の厳しさ
全般でも記したが、オーストラリアは海外からの食料品の持ち込みに非常に神経を使っている印象がある。税関でも食料品については厳しくチェックしていた。それを端的に表したのが展示会に出展する企業達の中に、空港税関で荷物がストップしてサンプル展示できないブースも散見されたことである。サンプルがなく手持ち無沙汰に展示ブースに詰めていた。
❷嗜好の方向性
やはり欧米系の国なのでピザとチーズ関係が多かった。
ピザはコンテストを実施しているほどの熱の入れようであった。
❸中華系人口
シドニー市は人口が400万人でそのうち100万人が中国人ということに驚いたが、大きなチャイナタウンを見て納得した。中華系が大きな存在感を占めており、また、学生も多く登録している人口よりも数多くの中華系が住んでいるとのことである。中華系が多ければ日本のお菓子に大きなチャンスがあると考える。
❹事務局から出展に際しては様々なことを要求されたがその一例
①シドニー市への登録が必要、証明書を準備、市の役人が来てチェックするとのこと。(実際は誰も来ませんでした。)
②企業が入っている海外PL保険以外に展示会で準備する保険に入ること。
③試食させるのであれば手洗いの準備が必要(個包装を配るという理由で免除)
5.結論
昨年のメルボルンの展示会出展に際しては、オーストラリアでの展示会自体が本当に初めてであり、入管手続きや税関での申告の時から緊張していたが、今回は2回目ということもあり比較的スムーズにいったと考える。また、バイヤーの獲得も昨年は五里霧中でBだと判断した相手に手当たり次第に商談していたが、今年は昨年の不安定さを反省して、腰を落ち着けて事前に呼ぶ商社等を決めて調整をすることが出来た。
来場して頂くようにお願いしていた商社担当が来てくれたので、参加社は持参した新商品等のサンプルを提示して商談を実施することが出来たと考える。
また、統計で発表されている中華系の人口以上にオーストラリアには中華系の人間達が住んでいてその存在感を示しだしており、日本のお菓子のブランド力が発揮できる素地が整っていると感じた。
TPP11が発効してオーストラリアが今後魅力ある市場に発展する可能性が高い中での今回の展示会出展であるが、手探りであった昨年と違い今年は確実な手応えを感じた展示会であったと思量する。